校門にふと目線を上げると、百合が零と楽しげに雑談して手を振っており離れる2人。
そして、またLINEが。
「修先生、これからも教師として頑張って!!ファイト!!」の文字が。
相変わらず時代遅れな絵文字を使うところが、純奈らしい。
「あ!!修先生だ!!!」
ファンクラブの子達が一斉に振り向く。
お前らの誰かの物にならないが、俺が彼女達を楽しませてあげられるのならーー。
「おはよう。姫様達」
こうした容易いサービスは、やってあげよう。
教師という存在において、生徒を楽しませるのなら多少の努力はしてやろうではないか。
そんなふうにあしらいながら、俺は職員室に足を向けて、始まる新学期に胸躍らせた。
fin


