「………そう。なら、やっぱり続けんのね。アンタの気持ちを尊重してなかった、アタシがよくなかった」
さっそく学校が終わり、実家に戻った俺達。
「せっかくだから、お祝いさせてくれない?あたしが招いた種でもあるから」
そういう事で、今日はクローバー食堂を貸し切って「おかえりなさいパティー」を開催。
皆は飲み食いして、大はしゃぎ。
その分、花子さんと純奈は居づらそうにしていたけれどーーー皆は優しく接した。
だって、実の大切な人を亡くしたらおかしくなることだって容易に想像できたから。
ずっと心のなかに、蟠りを抱えて生きてきているのなら、その心の闇は分かち合うことが出来る人間に吐き出すってのも必要だからーーー。
「辛い事があったら、アタシにぶつけて見てよ。花子さん………私に出来ることは………ないかもしれないけど」
「………そのうち考えるわ」
そんなこんなで、花子さんと母さんは2人で食事を交わして、片言だが心を通わせてる。
「修先生………おばあちゃん大丈夫かな?」
「お前が心配することじゃない。あの2人は一応大人だからな」
「一応って、ひどーい」
「まぁな」
俺達は気まずい空気の中、海辺へ出た。
星空に包まれたような、清々しい気持ちになるのは何故だろう。


