月と太陽

私が席に着けば歩夢が真っ先にやって来て

「今日1限から体育だって。
まだ暑いのにマジだる…」と項垂れていた。

「体育かー。疲れるね」

私が笑っていると「光守、おはよう」
と、流星もやって来た。

「流星おはよう」

私が目を合わせてにっこり笑えば
「あ、あぁ…」と少し目を反らされた。

流星に始業式の帰りに私の雰囲気が違うと
言われた日…

私は家に帰った後光守に聞いてみた。

"光守って流星とか他の男子にどういう風に
接してたの?"

そう聞けば光守は

"自分なりには普通に女の子っぽくしてたつもりだけど…まぁでも男にはサバサバしてたかな。
普通に肩に手を置いたりボディタッチとかも
してたような気がするし…。
どっちかと言えば女の子の方に気遣って
優しくしてたかも"

そう返された。

光守は"何かあった?"と
心配そうに聞いてきたが
私は"何もないよ"とだけ言った。

光守に変な不安を与えたくないし…。

私も光守に学校どうだったかを聞けば
"大丈夫。皆凄く静かだし
逆に誰とも話さなくて良いから心地良い"
と答えた。