月と太陽

そう思って光守を見れば

「…彼氏、か」

どこか…切なそうな表情をした光守。

「…光守?どうかしたの?」

何となく気にかかる表情。
私が思わず問い掛ければ

「…ううん!何でもないよ!
そうだね、良い人が出来たら
真っ先に影守に言うからね!」

光守は少し黙った後
そう言っていつものように笑った。

「え…あ、うん!楽しみにしてるね」

私がそう言えば

「あ!私、先に行くね!
電車間に合わないからさ!じゃあね、影守!」

光守は走って駅の方に向かった。