月と太陽

「忘れないよ。ただ久し振りだからさ…」

ホントは一瞬名前が出て来なくて焦ったが
私が何とか誤魔化して笑えば

「てか、体調大丈夫か?
光守、夏休みの間体調崩してたんだろ?
病気とかじゃないよな?」

「そうそう。やっと連絡が来たかと思ったら
今度は体調崩してて休みの間は遊べない
とか言われるんだもん。本当に心配した」

流星と歩夢から心配するように言われた。

…光守は確かに夏休みの間は
ほとんど家に籠りっきりだった。

そりゃ…もう誰とも遊ぶ余裕もないだろうし
学校を入れ替わりたいと決心した位だから
どんなに仲良い友達でも
遊びたくなかっただろう。

…仲良いからこそ、自分の素を隠すのも
打ち明けて友達が逃げるのも辛かったと思う。

光守はずっと、葛藤していたんだ。