月と太陽

「北条さんって
さすが学年トップの成績の持ち主よね」

「…え?」

「別に保健のテストなんか悪くても
内申に少し響くだけだから
皆点数があまり良くなかったけど…
北条さんだけ満点だったから」

そう言って微笑んだ。

「せこい点数の取り方しない。
興味があろうが無かろうが、
知識としてちゃんと身に付ける為に
一生懸命勉強して結果を出そうとする。
貴女は人間として出来てる子だと思うわ」

水田先生の思いがけない一言に
少しびっくりした。

私が…人間として出来てる?

…いや、そんな事はない。

だって私は大切な身近な家族の心さえも
救えない人間だ。

それに知識だけ揃えた所で…
相手の気持ちに寄り添えるかと言われれば
そうではない。

本の知識に頼って、
光守の心を救おうなんて…そんなの違う。