月と太陽

…光守、全部話したんだ。

あれだけ、親に言うのを躊躇っていたのに…

「…光守からその後全部聞いたの。
光守が付き合っていた男の先輩と合った事も
影守と入れ替わって学校に行ってた事も
そして今日…影守が、
その先輩に連れ去られた事も…」

お母さんはそこまで言うと
涙が溢れ出していた。

「…ごめん、ごめんね。
ずっと気付いてあげられなくて…。
2人の大切な子供が辛い思いをしてるのに…
光守も最近体調が悪い事知ってたのに…
お母さん達…どう扱って良いのか分からなくてなってて…」

「…お母さん、」

「…こんなの、親として失格だわ」

弱々しくそう呟くお母さんに私は

「…お母さん、
今からならまだやり直せるよ」

気付けばそう言っていた。