月と太陽



光守の発言で、しんっ…と静まり返る空気。

まるで時が止まったような瞬間だった。

「…え、それ…え?」

頭の理解が追い付かない。

そんな動揺する私を見て
光守は儚く笑うと

「…影守、そんなに深く考えなくて良いよ。
私、影守に自分の事を理解して
欲しかった訳じゃないから」

「…ひか、る?」

「私は、影守に嘘を付きたくなかっただけ」

諦めたようにそう言った。