月と太陽




私は当分この学校には来ない。

光守の学校で…

歩夢にも全てを話し

付き合っていた先輩にも
しっかりと別れを告げる。

ほとぼりが冷め、
光守が少し落ち着いた時には
私はこの学校に戻る。

そうでなければ…
私は高校生活最後まで、
光守の学校で過ごす覚悟だ。

最初から決めていた事だったけど

光守の情緒が安定しない今
私と入れ替わっての生活も困難になった今
とにかく、光守だけには
高校卒業という学歴を与えてあげたい。

だって…光守の心の病は
いつ治るか分からないのだから。
私が今、光守にしてあげられるのは
それくらいだから。