月と太陽



そんな状況が続いたある日、
私がいつものように家に帰り
自室に入ろうとすれば

「…うっ、うっ、」

…と、かすかに隣の光守の部屋から
呻くような、苦しそうな声が聞こえてきて

私は心配になり、「…光守?」と、
部屋をノックするが応答がなく…。

ドアノブを回せば鍵が開いていた為
そっと開けて中を覗けば

そこにはカーテンを締め切り
暗闇の中ベッドの上にうずくまり、
声を押し殺すようにして泣いている
光守の姿が見えた。