月と太陽



何となく落ち着かず
先にご飯も食べて良いとは言われていたが
心配で食欲も湧かない。

私からも何回も光守に電話を掛けたが出ない。

時刻は16時を回ろうとしていた。
すると、スマホの着信音が鳴り響き
光守かと思えばお母さんで…。

私が急いで出れば

「光守、帰ってきた!?」

と焦っている様子のお母さんの声がした。

「いや、まだ…」

私がそう返せば

「どうしよう…。
学校にも電話を掛けたけど
もうとっくに下校したって言われたし…。
警察に行った方が良いのかしら」
と、動揺しているお母さん。

その傍で
「…落ち着きなさい。もう少し探してみよう」
と、お父さんの声も聞こえてきて。

「…お父さんいるの?」

私が聞けばお父さんが電話を代わり

「お母さんから電話貰って仕事は早退したんだ。影守、お父さんとお母さんはもう少し
外で光守を探すから、影守は家で待っててなさい。何かしら連絡があったり
光守が帰ってきたら教えて」

お父さんは冷静に話した。