月と太陽



私はそのまま走って家に帰った。

明日からどんな顔で流星と会えば良いのか…

裕太先輩との事だって
まだ全然解決出来てないのに…

頭の整理が追い付かないまま
玄関の扉を開けば、

「あ、おかえり、光守」
とお母さんが迎えてくれた。

「あ、た、ただいま…、」

私は何とか笑みを作りながら
2階の自室に向かった。

部屋の中に入りドアを閉めれば
そのままドアを背にずるずるとしゃがみ込む。

…どうしよう。

まず何から解決すれば良いんだろう。

裕太先輩の事…?
いや、まずは流星の気持ちには
応えられないと伝えないと…。

でも、そしたら今度は流星と気まずくなる?
そしたら光守の守ってきた生活が
崩れるのでは…。

私…どうすればいいの。

色んな事が頭を巡っていた瞬間だった。