月と太陽

「…流星だけに頼れない訳じゃない。
私は自分で何とかするから、大丈夫だよ」

私は自分の感情を誤魔化し
そう言って席を立って
流星の横を通り過ぎようとすれば

「光守!」

と腕を掴まれた。

「光守は俺の事、どう思ってんだよ…」

「…どうって、友達だよ。大事な友達」

私は何とかそう答えるが

「…歩夢だって言ってただろ。
友達に、あんな照れた可愛い顔見せるのかよ。
それに抱き締めさせてキスまでさせて…。
俺を受け入れてくれたように見えた。
光守はそんな人の気持ちを弄ぶような
女の子じゃないだろ。
俺もバカじゃない。
光守は…どうして何もかも隠すんだよ」

流星は中々私の腕を離してはくれない。