月と太陽

「…優しさ、とかじゃないよ」

私は気付けばそう答えていた。

「…じゃあ、どうして、」

流星は私を抱き締めたまま
戸惑うように口にした。

「…私も分からないけど、
流星に触れられて、嫌じゃなかったし…
今でもずっと緊張してるよ」

「…」

「…自分の気持ちが分からないの」

私がそう言えば流星は
私の身体をゆっくりと離し
再び私と目を合わせた。

「…光守は今の彼氏が好きじゃないのか?」

流星の問い掛けに私は少し黙った後
ゆっくりと頷き

「…うん。別れようとは思ってる」

そう答えると流星は驚いて目を見開いた。

「…今、それで悩んでるのか?」

「…うん」

今の悩みは確かにそれだけど
私が光守でない以上
どうにか出来る問題ではないし
誰かに頼る事も出来ない。