月と太陽

「…え、あ!大丈夫だよ!
ちょっとぼーっとしてた」

私が笑ってそう言えば

「…光守、何か悩みでもあるのか?」

流星は真剣な表情でそう聞いてきた。

「…え?」

「最近ずっとぼーっとしてるし
歩夢も心配してたよ。それにずっと無理して
笑ってるような気もするし…
光守、何かあったのか?」

「な、何もない、」

私はまた笑って誤魔化そうとするが

「光守」

流星は席を立ち私の横に来たかと思えば

そのまま席に座る私に覆い被さるように
優しく抱き締めてきた。