月と太陽

…私達と水田先生が、既に会っていた?

いや、それより何で
私が同性愛者だという事を…?

私が言葉も出ず目を見開いていると

「…私が貴方達双子と出会ったのは
貴方達がまだ小学3年生の頃だったかな。
その時ちょうど私は光守さんや影守さんの通う小学校に1ヶ月間、教育実習に来てた」

水田先生は懐かしそうに話し始めた。

「あの頃の記憶はもう曖昧だけど
ただ、貴方達の事だけは鮮明に覚えてる。
私ね、その日は実習の仕方で指導の先生達から怒られて遅くまで学校に残ってて、クタクタで帰ろうとした時、ちょうど校庭で何かを必死に探している1人の女の子を見かけたのよ」

「…」

「その女の子に声を掛けたら
"好きな子から貰った髪止めを落とした"って
泣きながら言ってて…私も一緒に探したの。
でも、薄暗い夜の時間で中々見付けられなくて、私はもうその子を帰らせようと促そうとしたんだけど…その時もう1人、その子と
そっくりな女の子が走って近付いてきてね?」

「…」

「"これでしょ!?
ジャングルジムの中に落ちてたよ!"って
その子、にっこり笑いながら言ってたの。
必死に泣きながら私と一緒に探してたその子もそれを見て"ありがとう!お姉ちゃん!"って
凄く喜んでた。
私もそれを見て凄く微笑ましくて
"優しいお姉ちゃんだね"って言って
頭を撫でたら無邪気な笑顔で
"うん!先生もありがとう"って言ってくれて
凄く嬉しかった。その日あった嫌な事が
全部吹き飛ぶ位、良い思い出になったの」