月と太陽

私が思わず先生の顔を見れば

「…やっぱり。影守さんじゃないわね」

そう言って微笑んだ。

「…ど、どうして私の名前、」

なぜ私の事を知っているのか。
なぜ正体がバレたのか分からず混乱する。

「…とにかく大丈夫よ。
私は貴女の味方だから。私に掴まって」

水田先生はそう言うと
私の震えた手を自分の腰に巻き付け
両脇を抱えて立たせた。

自然と先生に寄りかかる形になり
私の腰を支えながらクラスを出ようとした為

「…せ、先生、」

私は口を開き

「…い、椅子に、付いてない、ですか?」

それだけ確認したくて聞けば

「…大丈夫。付いてないわよ。
よく頑張ったわね」

水田先生は私の気にしている事を全て分かったように、ふわりと微笑みながら
私の頭を軽く撫で、
一緒にゆっくりと歩き出した。