月と太陽



「こらー!!光守!!
起きなさーい!!何時だと思ってるの!?」

私が既に朝食を済ませ
歯磨きをし、身支度完了という所で

お母さんの怒鳴り声が聞こえてきた。

でもそれは私に対しての声ではなく…。

「…お母さん、行ってきます」

私がローファーを履き、
玄関を開けながらそう言えば

「影守、行ってらっしゃい!!
気を付けてね!!」

お母さんはにっこり微笑みながら
私を送り出してくれたと同時に

「お母さん!!
何でもっと早く起こしてくれないの!?」

「何度起こしても
アンタずっと寝てたでしょ!?
もっと影守を見習いなさい!!」

と喧嘩する光守とお母さんの声を耳にしながら
私は玄関の扉を閉じて外に出た。