私たち、幸せに離婚しましょう~クールな脳外科医の激愛は契約妻を逃がさない~

 ハッとして、ゴクリと喉が鳴る。

 薄羽家の問題に彼を巻き込みたくないが、わかっていてもらったほうがいいのかもしれないと思った。

 家政婦の件もぞうだが、今後も彼に話を合わせてもらいたい機会もあるだろう。

 沙月は意を決して頷いた。

「実はそうなんです」

「わかった。俺も正直に言おう。あの人は信用できない。もし彼女が理事長の座につくなら、薄羽は終わりだと思っている」

 驚く沙月に主真は微笑みかけた。

 きっとなにかあったのだ。信用できないと思うだけの理由があったに違いない。

 華子は、沙月には主真の悪口しか言わないが、彼の前ではいい顔をしか見せないはずだ。これまでもそうだった。そんなふうにして気に入らない人を貶めていったのである。

(きっと私の悪口も散々聞いているだろうに)

 それでも、彼は華子よりも自分を信用してくれたと思うと、それだけでうれしかった。

「実は継母の実家である商社から、新しいMRIを購入しようとしていて――」