青葉家は青ノ葉大学病院の創業者一族だ。心臓外科医である主真の兄が後を継ぐと決まっている。薬剤師の資格を取った妹は、救命救急医の恋人がいて、結婚は秒読みだ。
主真が結婚しようがいまいが、青葉家はなに困らない。
だが、関係各所から続々と縁談が持ち込まれる縁談に母が悲鳴をあげた。いちいち断るだけでも大変なのよと、うんざりしている。
女性からのアプローチも半端ない。製薬会社主催の講演会後に行われるパーティーに参加しようものなら、うるさいくらい寄ってくる。。
沙月と契約結婚をすれば、それらすべての煩わしさから逃れられるのだ。
それより何より……。
「二年で十分です。――あなたの好みの女性を見つけ出し再婚を手助けします」
真面目な顔をして、思いもよらない提案をしてきた沙月に興味を引かれたのである。
見合い顔合わせのときに、ひと目でわかった。彼女はアプローチを仕掛けてくるほかの女性たちとは違う目をしていたのだ。
だから「なぜそこまで?」と聞いた。
主真が結婚しようがいまいが、青葉家はなに困らない。
だが、関係各所から続々と縁談が持ち込まれる縁談に母が悲鳴をあげた。いちいち断るだけでも大変なのよと、うんざりしている。
女性からのアプローチも半端ない。製薬会社主催の講演会後に行われるパーティーに参加しようものなら、うるさいくらい寄ってくる。。
沙月と契約結婚をすれば、それらすべての煩わしさから逃れられるのだ。
それより何より……。
「二年で十分です。――あなたの好みの女性を見つけ出し再婚を手助けします」
真面目な顔をして、思いもよらない提案をしてきた沙月に興味を引かれたのである。
見合い顔合わせのときに、ひと目でわかった。彼女はアプローチを仕掛けてくるほかの女性たちとは違う目をしていたのだ。
だから「なぜそこまで?」と聞いた。



