(自販機で飲み物でも買って戻ろう)
喫茶コーナーの窓際では、五十代の夫婦が外を見下ろしている。
男性は車椅子に乗っていて女性は彼に寄り添っている。きっと経過が順調なのだろう。女性の表情に憂いは見あたらなかった。
穏やかに微笑み合うふたりの様子に、沙月の頬もおのずと綻ぶ。
病院にいて一番うれしいのは、元気を取り戻した患者を見られることだ。彼らの笑顔は、この病院を守っていこうという勇気をくれる。
父が倒れたときは患者も減り、これからどうしようと不安しかなかったが、主真が患者の信頼を回復してくれている。意地の悪い継母がなんと言おうと、彼はこの病院になくてならない人なのだ。
すっかり安心した沙月は、購入したボトルを手に喫茶コーナーを出た。
「あ、沙月さん。お疲れ様です」
「奈津さん、お疲れ様です」
にっこりと微笑む奈津は、特定看護師の資格を持つ優秀な看護師で、年齢は三十代後半。脳神経外科医である沙月の父も頼りにしていた手術室看護師だ。
喫茶コーナーの窓際では、五十代の夫婦が外を見下ろしている。
男性は車椅子に乗っていて女性は彼に寄り添っている。きっと経過が順調なのだろう。女性の表情に憂いは見あたらなかった。
穏やかに微笑み合うふたりの様子に、沙月の頬もおのずと綻ぶ。
病院にいて一番うれしいのは、元気を取り戻した患者を見られることだ。彼らの笑顔は、この病院を守っていこうという勇気をくれる。
父が倒れたときは患者も減り、これからどうしようと不安しかなかったが、主真が患者の信頼を回復してくれている。意地の悪い継母がなんと言おうと、彼はこの病院になくてならない人なのだ。
すっかり安心した沙月は、購入したボトルを手に喫茶コーナーを出た。
「あ、沙月さん。お疲れ様です」
「奈津さん、お疲れ様です」
にっこりと微笑む奈津は、特定看護師の資格を持つ優秀な看護師で、年齢は三十代後半。脳神経外科医である沙月の父も頼りにしていた手術室看護師だ。



