「呆れちゃいますよね? 薄羽の家はそういう家なんです。だから主真さん、私と関わっていると――」
「沙月。君はもう青葉沙月だろう? それに薄羽の家を背負うと決めたのは俺だ。始まりは契約だったが、そのときから薄羽は俺のもうひとつの家族だ」
「でも」
「ん?」
美華が沙月に見せてきた写真がある。
青葉家が望んでいるのは、美華のほうではなかったのか。
「美華は青葉のお母さまと親しくしているんでしょう?」
「あ、もしかして料理学校か?」
「料理教室?」
それも初耳である。
「少し前に母から電話があって、母が通っている料理教室に美華が体験入会してきたらしい。母は沙月は来ないのかって残念がっていたぞ?」
青葉家のキッチンだとばかり思っていたが、あの写真は料理教室で撮ったのか?
記憶を辿ってみたものの、思い込んでいたせいか、彼女たちが写る写真の背景は薄ぼんやりとしている。
「美華は青葉の家に行くほど親しいんじゃないの?」



