私たち、幸せに離婚しましょう~クールな脳外科医の激愛は契約妻を逃がさない~

 彼の子どもなのだ。見せてあげなければ、彼がかわいそうだと思った。

 離婚しても彼が子どもに会いたければ会わせてあげたいし、子どもの父親として成長を見守ってほしい。沙月と主真が他人になっても、主真と子どもの親子の縁は切れないのだから。

「感慨深いな……」

 写真を手に取り主真が目を細める。その表情が幸せそうで、うれしい。

 食事が終わると、主真が席を立って積極的に片付けを始める。

「俺がやるから座ってて」

 別に大丈夫なのにと思いつつ、リビングのソファーに腰を下ろし、キッチンの主真をぼんやりと見た。

 離婚はもう決めた。それだけは譲れない。彼を結婚で縛りつけたくはないから。

 たとえ自分が彼に嫌われてもと心に誓う。

 カップをふたつ持って、主真はリビングに来た。

「君のは、妊婦にいいノンカフェインのハーブティだ」

 カップの中のハーブティは綺麗な赤い色をしている。

「ありがとう」