私たち、幸せに離婚しましょう~クールな脳外科医の激愛は契約妻を逃がさない~

 父とお腹の子どもがいれば乗り越えられるから、心配ないと気持ちを落ち着けた。

「お、ロールキャベツか。うまそうだ」

 沙月が作るロールキャベツは大きい。多めのスープ皿の中央にひとつ。フレッシュトマトで作ったスパイスが効いたソースがたっぷりかかっている。

「さあ、まずは食べよう」

 早速主真は箸を伸ばす。

「体調は問題ないか?」

 彼が聞いているのは沙月の体調だけでなく、お腹の子どものことを聞いているに違いない。

「はい。問題ないです」と無難に答えた。

 今日は悪阻もひどくはない。

「そうか。まあ勤め先が病院だから心配はないな。それで、病院はどこにしたんだ?」

 薄羽病院には婦人科も産科もない。

 近くのレディースクリニックの名前をあげた。評判がいいと聞いているし、担当の女医も優しくて気に入っている。主真も異論はないらしく、頷いた。

「そこなら心配ないな」

 沙月は席を立って、バッグから母子手帳を取り出し、手帳と超音波の写真をそっとテーブルの上に置いた。