戸惑う美華を相手にせず、主真は重箱を重ねて元通りにし、ワインも紙袋に戻し入れた。
「悪いが君に用はない」
キッと目を吊り上げた美華が「どうしてよ!」といきり立つ。
「あの女は浮気をした上に不義の子を妊娠したのよっ!」
それには主真も驚きを隠せなかった。
(妊娠……? 沙月が?)
ふと、早々に箸を置く沙月が脳裏に浮かぶ。
このところ食欲がなさそうだと思っていたが、まさか妊娠していたとは。そして――。
「不義?」
聞き捨てならない。
「お姉さんにはもともと恋人がいるのよ。主真さんとは薄羽のために仕方なく結婚したの。子どもができたから慌てて離婚を言い出したのよ? 今だってそうよ、男のところに行ったんだわ」
嬉々として姉を卑しめる美華の醜さに、主真は嫌悪感を隠しきれず、顔を歪め頭を振る。
「話にならないな」
構わず玄関の外に美華が持ってきた荷物を出した。
扉を開けたまま出るよう促すと、ムッとしたまま美華は出ていく。
「鍵は渡してもらおうか」
沙月の鍵を渡せと迫ると、美華は悔し泣きなのか目に涙を浮かべる。
「この鍵はお姉さんの鍵じゃないわ……。家で預かっていたスペアキーよ」
「悪いが君に用はない」
キッと目を吊り上げた美華が「どうしてよ!」といきり立つ。
「あの女は浮気をした上に不義の子を妊娠したのよっ!」
それには主真も驚きを隠せなかった。
(妊娠……? 沙月が?)
ふと、早々に箸を置く沙月が脳裏に浮かぶ。
このところ食欲がなさそうだと思っていたが、まさか妊娠していたとは。そして――。
「不義?」
聞き捨てならない。
「お姉さんにはもともと恋人がいるのよ。主真さんとは薄羽のために仕方なく結婚したの。子どもができたから慌てて離婚を言い出したのよ? 今だってそうよ、男のところに行ったんだわ」
嬉々として姉を卑しめる美華の醜さに、主真は嫌悪感を隠しきれず、顔を歪め頭を振る。
「話にならないな」
構わず玄関の外に美華が持ってきた荷物を出した。
扉を開けたまま出るよう促すと、ムッとしたまま美華は出ていく。
「鍵は渡してもらおうか」
沙月の鍵を渡せと迫ると、美華は悔し泣きなのか目に涙を浮かべる。
「この鍵はお姉さんの鍵じゃないわ……。家で預かっていたスペアキーよ」



