私たち、幸せに離婚しましょう~クールな脳外科医の激愛は契約妻を逃がさない~

 叔父さんとは華子の弟で、医療系商社アス・ヘルスの社長のことだ。

 知らなかった。そんな話、この前訪問したときも聞いていない。世間話のように〝美華さんは医大のお勉強、大変そう?〟などと聞かれた記憶はあるが。

 画面をスクロールして次々と見せる写真の中には、エプロンをして主真の母と美華が頬寄せ合ってケーキを掲げているものもあった。

「ねえ、知ってる? 本当は私が主真さんと結婚するはずだったの」

 スマホを引っ込めた美華は、にやりと口角を上げて、顔を突き出してくる。

「去年の時点で私がまだ二十歳になっていなかったでしょ? まだ早いからってことになったわけ。だからさぁ、お姉さん。離婚してくれない? 私が彼と再婚するから」

「な、なにを言い出すの?」

「だって、お姉さんなにもないじゃん。私だったら、もっと主真さんの力になれたのに、お姉さんさ、一時的な身代わりにしたって、主真さんの脚を引っ張っているだけなんだもん。見てられないわ」

 美華は、いかに青葉家ががっかりしているかを並べていく。