私たち、幸せに離婚しましょう~クールな脳外科医の激愛は契約妻を逃がさない~

 もしかして夜更かしして勉強でもしているのかと思いリビングから見ると、沙月の部屋のドアから明かりが漏れていた。

 時刻は深夜の一時。以前のように寝てしまっているのかと思い、そっと声をかけてみた。

 沙月は起きていて、時間に気づかないほど集中して勉強していたらしい。

 机の上の本は、以前見たときよりもさらに増えていた。

【職員が働きやすい環境づくり】【急性期医療の充実!】

 相変わらず薄羽のことで頭がいっぱいらしい。

『いけない、もう寝なきゃ』

 彼女はむしろ主真を心配してきたが、主真は習慣としてお昼休みに仮眠を取っている。

 午後から夜にかけてどんな急患が入っても、スッキリとした頭で対応できるようにと身につけているから平気だし、医局には仮眠室もある。

 だが、沙月は違う。事務局には仮眠室もないし、疲れはたまる一方だ。

 少しでも負担を減らしてあげたくてハウスキーパーを進めたが、返事は重かった。

(いっそ、俺が洗濯も掃除もするか?)