私たち、幸せに離婚しましょう~クールな脳外科医の激愛は契約妻を逃がさない~

 鮭のほぐし身と海苔を乗せたご飯にお茶をかけるのを見ていると、もう十分満腹なはずなのに、不思議とそれも食べたくなる。

 見透かされたように「ちょっと食べてみます?」と聞かれて思わずうなずいた。

「サンキュー」

 沙月と向かい合ってさらさらとお茶漬けを食べる。

 ワサビを入れて、彼女が小鉢に出したしば漬けを摘むうち、あっという間に食べ終わってしまった。

「どうだった? 今日の講演会は」

「はい。やっぱりひとりでWEB講演会を見るよりいいですね。皆さんの意見も聞けるし。今日もわからないところは守山先生に教えてもらって助かりました」

 主真の眉がピクリと動く。

「これから講習会にも参加しようと思うんです」

「守山と行ったのか?」

 パチパチと瞬きをして、窺うように首を傾げる沙月にハッとする。

「えっと、あの……なにかまずかったですか?」

 責めるような言い方をしてしまったと気づいた。