「結婚指輪。今、俺が既婚者のフリして付けてる指輪は、本物の結婚指輪なんだ。いつか瑠衣に渡す時の為に最初からペアで買っておいた。だから、この結婚指輪は俺が付けてる指輪とペアの結婚指輪だよ。」
藍が差し出す箱の中で光る指輪は、わたしにはとても眩しかった。
「でも、、、わたし、持病があるんだよ?」
「分かってる。」
「体調悪くて、動けないことばっかりだよ?」
「いいよ。」
「ラーメン食べたい、ラタトゥイユ食べたい、セロリ入れてって我儘ばっかり言うよ?」
「いいよ。」
「持病が遺伝する可能性があるから、子どもは考えてないよ?」
「ずっと2人でもいいじゃん。」
「本当に、、、わたしでいいの?」
わたしはそう言いながら涙を流した。
藍は優しく微笑みながら、「俺は瑠衣がいい。ずっと瑠衣のそばに居させて欲しい。瑠衣は、俺がそばに居るのは迷惑か?」と言った。
「迷惑じゃない。」
わたしはそう言って、藍に抱きついた。
「おっと!」と後ろに倒れそうになった藍は、わたしを受け止めると「ずっと瑠衣を抱きしめたかった。」とわたしの首元に顔をうずめ、ギュッと優しくも強く抱きしめてくれた。
「瑠衣、愛してる。」
「わたしも愛してる。」
「いいや!俺の方が愛してる!」
藍がそう言うので、わたしは一度身体を離し、「大学の時、彼女いたことあるくせに。」と言う。
それを聞いた藍は、「あぁ、、、あれは言い訳させて!」と言った。



