仄かに香るメロウ


藍がお風呂に入っている間、わたしは自分の部屋に向かい、左手首に藍から貰ったリストバンドを付けた。

ちょっと締め付けられて傷が痛むけど、藍から貰った物を身に付けていたかったのだ。

そして、いつもなら藍の部屋に行き、藍のベッドでゴロゴロするのだが、今日は久しぶりに自分の布団に入った。

藍に好きな人ができたなら、藍の左側に寝ていいのはわたしではないと思い、グッと我慢をしたのだ。

しかし、自分のベッドのはずなのに、寝心地が悪く落ち着かない。

わたしは気を紛らわす為にアプリゲームの"まちがいさがし"を始めた。

すると、しばらくしてからわたしの部屋のドアがノックされ、「瑠衣?」と藍の声が聞こえてきた。

「なぁに?」

わたしがそう返事をすると、藍はわたしの部屋のドアを開け、開けたドアの隙間から顔を覗かせた。

「今日は俺の部屋に来ないのか?」
「うん、、、今日は、我慢した。」

わたしがそう言うと、藍は部屋に入って来て、わたしのベッドの隅に座った。

「あ、"まちがいさがし"?」
「うん。」
「俺もやる。」

そう言って、うつ伏せに寝そべるわたしの隣に入ってくる藍。

わたしのベッドはシングルベッドなので、2人で並ぶととても狭く、身体が密着した。

それに少しドキッとするわたし。
今まで藍に対して、ドキッとしたことなんてなかったのに。