「五藤くん?」
「うん、五藤匡。」
「あぁ、サッカー部のキャプテンだった、あの五藤くん?」
「そうそう。」
「覚えているよ。五藤くん、藍と仲良かったよね。確か五藤くんもモテモテだったよね?」
「あいつは、裏にファンクラブあったくらいだからな。」
懐かしい話に話題も盛り上がってくる。
藍は「五藤、結婚したんだって。」と言いながら、わたしの脹脛を下から上に向けて押し上げるようにして親指を滑らせた。
「え!そうなんだ!」
「2個下の幼馴染で、子持ちの人と結婚したらしい。」
「へぇ〜、凄いなぁ。子どもいる人と結婚って、相当な覚悟がないと出来ないよね。」
「そうだなぁ。でもさ、相手のことを愛してるから、子どものことも愛せるものらしいよ?可愛くて仕方ないって。」
「何か、素敵だね。五藤くんって、見た目もイケメンだったけど、中身もイケメンだったんだね〜。」
「あいつ、かっこいいよなぁ。」
そんな話をしていて、わたしは温かい気持ちになりつつ、「で、五藤くんと"花束のかわり◯メロディーを"がどう繋がるわけ?」と訊いた。
「あぁ、で、五藤が奥さんに密かに自分の気持ちを伝える為に、車で"花束のかわり◯メロディーを"をかけ続けたって言ってたから、俺も実践というか、、、試してみてるってゆうか、、、。」
少し照れくさそうにそう言う藍。
わたしは、藍の言葉を聞いて一瞬混乱したが、すぐにハッとした。
えっ?ってことは、藍は好きな人がいるってこと?
だから、いつも車であの曲をかけてるんだ、、、
藍、、、好きな人出来たんだ、、、
わたしはそれを知り、少し複雑な気持ちになった。



