仄かに香るメロウ


"雅"のドアを開け暖簾を潜ると、お昼時の為、店内はお客さんだらけだった。

「いらっしゃいませ!2名様ですか?」
「はい。」
「カウンター席でよろしければ、今すぐご案内できますよ。」

店員さんの言葉に、藍は「どうする?」とわたしに確認する。

わたしは「カウンターでも大丈夫だよ。」と答えた。

「カウンターでも大丈夫です。」
「では、ご案内致します。2名様ご案内でーす!」

カウンター席に案内されたわたしたちは、既に注文するメニューが決まっている為、いつも頼んでいる、味噌ラーメンと醤油ラーメンを注文した。

店内に広がるラーメンの良い香り。

体調が悪く、数日部屋に引きこもってわたしには、外の世界が凄く久しぶりに感じた。

「大丈夫か?フラフラしたりしないか?」
「うん、大丈夫。」
「具合悪くなってきたら、すぐ言うんだぞ。」
「うん。」

いつも出掛けると、こうして心配してくれる藍。

そうこうしている内に、注文していたラーメンが運ばれてきた。

「お待たせいたしました。味噌と醤油です!」

ラーメンを見て、一気に元気が湧いてくる。

やっぱりわたしにとっての一番の好物は、醤油ラーメンだ。