仄かに香るメロウ


食事が終わると、軽く洗い流した食器を食洗機に入れていく藍。

その間にわたしはお風呂場を簡単に洗い流し、お風呂を溜める準備をしていた。

すると、キッチンの方から「瑠衣ー、薬飲んだかー?」と藍の声が聞こえてくる。

あ、忘れてた。
わたしは、結構薬の飲み忘れが多く、藍に言われて気付くことが多いのだ。

「今飲むー!」

お風呂場からそう返事をし、お風呂のお湯を溜め始めると、薬を取りに自分の部屋へ向かった。

その時にまださっき藍に買ってもらったキャンドルを飾るのを忘れていたことに気付き、わたしはキャンドルをエアーパッキンから解放させると、シングルベッドの頭上にある棚の上にキャンドルを飾った。

わたしの部屋には、部屋を囲むようにキャンドルが飾られている。

あともう少し集まったら、全部灯すつもりいて、それが楽しみなのだ。

わたしは夕飯時に飲む用の薬を取り出すと、キッチンへと向かった。

すると、藍が既にミネラルウォーターをグラスに注いでおいてくれていた。

「また忘れてただろ。」

藍にそう言われ、「すぐ忘れちゃうんだよなぁ〜。」と言うと、薬をミネラルウォーターで流し込む。

「風呂、沸かしてくれたのか?」
「うん。」
「手、大丈夫だったか?サンキューな。」

藍は過保護という程にわたしを心配してくれる。

でも、きっとそれはわたしの過去と病気を理解してくれた上でのことだと、わたしは気付いていたのだった。