虹橋の先へ


「お子様な姉上と違って、相手に困ることはないだろうね。成人の儀の後は、ご結婚だってそう遠くない。その前に、どうにか少しは色気つけたら?じゃなきゃ、本気で他の女に奪われるかもよ」

「下品なことを言わないでちょうだい。そう言うあんたはいくつなのよ!?」



ふふんとせせら笑い、見下ろしてくる。
いや、身長はまだこちらの方が高いから、それは無理なのだけれども。
かなり上から、見下ろされた気がする。



「十三」



嫌がるどころか寧ろ楽しげに言い、フィルは更なる追及を待っている。
つまり、ガールフレンドのアナベル嬢とは上手くいっているのだろう。