「レジー様!!」
エプロンでさっと手を拭って顔を見せると、レジーはプッと吹き出してしまう。
「悪い。馬鹿にしてるんじゃないんだ。あんまりデカイ独り言だったからな。もう少し、気をつけろよ」
「あ、すみません」
昼時、お茶の時間を過ぎ、幸い他にお客はいないからいいものの、確かに迂闊すぎた。
「もしかして、様子を見に来てくださったんですか?」
皆、優しい。
レジーは鼻を掻いたきり何も言わなかったが、きっと二人に聞いて寄ってくれたのだ。
「……にしても。それが理由なら、もっと他にやれることがあっただろうに。接客や皿洗いで、あの方に会えるのか?」
適当な席に腰を下ろすと、やや怪訝そうにこちらを窺っている。
だが、レジーの疑問ももっともだ。
オリヴィアだって、忙しさの合間にふと思うのだ。
今頃、ニールはどうしているだろう。
記念式典には、どんな人たちが出席するのだろうか。
大人っぽくて、綺麗で、品のある姫君たちも、どうにかお近づきになろうと準備をしているのかもしれないな、と。



