それにしても混んでいる。
がやがやしていて、はっきり言って狭いけれど、皆楽しそうだ。
外れとはいえここはトスティータだから、当然割合はトスティータの人の方が多い。
でも、クルルの人が珍しいというほど少なくはない。
顔馴染みも多いのか、中には談笑している人たちもいるのを見て自然と顔が綻んだ。
「ジェイダさ……!!」
『ぜひ、ここで働かせてください!!』
意気揚々と叫びそうになったところを、ジェイダに口を塞がれてしまった。
「オーリー、これからはジェイダでいいわ」
そうか。
ジェイダの知り合いならともかく、ロイの姪だと知れるのはまずい。
ジェイダだって、いや、ロイと同じくらいこの光景が生まれるのに貢献してきたのだから、様付けで呼んでもいい気もするが。
王女だとばれ、挙げ句何かに利用されるようなことになれば親族に迷惑がかかるどころの話ではなくなる。



