落ちこぼれ悪魔の扱い方

「そっか。触ったら怪我するとかある?」

「悪魔だから、怪我ってのはないけど」

与崎は一旦言葉を止め、低い声で言った。

「触るとめちゃくちゃ痛い。神経直接触られてるみたいな感覚」

虫歯みたいな感じか。それは確かに恐ろしい。

「他は大丈夫だった?」

「今のところは」

「じゃあこれ、私の部屋に持ってっちゃうね」

美弥がペーパーナイフを持って立ち去ろうとした時、「あー、おい、美弥」と与崎がまた声をかけてくる。


「今日の夕飯の後、時間空いてるか?」

「デート?」

「誰がするか」と与崎は吐き捨てるように言った。

「作戦会議だよ、仇討ちの。まさか忘れたわけじゃねえよな」

「忘れるわけないじゃん!」

美弥は思わず叫ぶ。

与崎は驚いたのか、少し美弥から後ずさった。

「同居人が欲しくて悪魔を呼んだんじゃないんだから。私の本命は復讐。それは絶対変わらないよ」