落ちこぼれ悪魔の扱い方

「私も可能性は低いと思うけど、用心に越したことはないし。だってほら、『真珠の環』って結構信者多いじゃない?」

咲子はまだ納得していないようで、訝しげに首を捻っている。


美弥はさらに続けた。

「最近ってわけじゃないけど、駅のホームで突き飛ばされたりもしたでしょ。しかも特急が通過する時だったんだから、本気で命狙ってきてるよ」

「……まあ、確かに。美弥ちゃんが慎重になるのも分かるかも」

咲子は神妙な面持ちで頷くと、「無神経なこと言ってごめん」と頭を下げる。

「全然大丈夫だから。顔上げて」

「でも……」

「咲子には感謝してるんだよ。私がこんなこと話せるのって、咲子だけなんだから」

そう慰めると、咲子はパッと顔を明るくした。

「それに心配しないで。『真珠の環』の方も、もうすぐ決着つきそうだし」

「えっ?」

さっきの明るい表情とはうってかわって、咲子は表情を曇らせる。

「どういうこと?」

しまった、ちょっと喋りすぎた。