落ちこぼれ悪魔の扱い方

「今日がダメならさ、日曜日どっか遊びに行かない? お姉ちゃんの彼氏が来るらしくて、家に居づらいんだよね」

咲子は肩をすくめて、「私、邪魔になっちゃうし」と笑う。

「遊びにって、どこ行くの?」

美弥が尋ねると、咲子は「カラオケ!」と言って目を輝かせた。

「この辺に新しくできたカラオケね、ドリンクバー無料なんだって! 超お得じゃない?」

「でも、無料なのドリンクバーだけでしょ?」

「それはそうだけど……」

咲子の誘いを断るのは心苦しかったが、美弥は断腸の思いで首を横に振った。

「ごめん、お金節約しなきゃいけないから」

 一瞬間が空いた後に、咲子はためらいがちに「……また仕送り減っちゃったの?」と尋ねてきた。

「叔父さんの会社、経営がちょっと不安なんだって。でも私の分の家賃とか光熱費を出さなきゃいけないから、結構家計カツカツらしくて」

「そっか、じゃあ無理だよね」

咲子はシュンとした。

が、すぐにまた元気を取り戻して「それならさ!」と身を乗り出す。

「一緒にバイトするのはどう?」

「バイト?」

「そう、バイト!」

咲子は大きく頷いた。