「依頼人からの苦情が殺到している。原因は何か、分かるかね」
「いや、俺はただ、あいつらを幸せにしようと__」
「その考え方はいけない。君は、自分の思想を押し付けようとしている」
「そんなつもりじゃ」
「これだけの人間に契約を断られた。それがどういう意味を持つか、鈍感な君でもさすがに分かるだろう」
25の言う通り、薄々与崎も気付いていた。
自分は何か、間違っているのではないかと。
俯く与崎に、25はため息混じりの声で告げた。
「とにかく、お説教は慎むように。君は正義の味方でもヒーローでもないのだからね」
お前は悪魔だ。自分の犯した罪を再確認しろ。
安易に解放されようとするな。
そうほのめかされているようで、聞いていて耳が痛かった。
そんな傷心の最中に現れたのが、美弥だった。
父を殺され、命を狙われ、それでも『普通の子』であるための努力を惜しまない気高い女の子。
その上父のために復讐をしたいと言い出すのだから、与崎は有頂天だった。

