落ちこぼれ悪魔の扱い方

指を弾く仕草を繰り返しながら、高坂はニヤリと笑う。

それは普段の灰田の笑い方によく似ていた。


「これくらいで許したげるわ。感謝しなさいね」

灰田は唖然と目をしばたたかせたが、負けじと意地の悪そうな笑顔を見せた。

「……まあ、僕にとってはご褒美すから」

「何よそれ。あなた本当に反省してるの?」

楽しそうに笑い合う、高坂と灰田。

ひとまずぎこちない雰囲気は霧消したようだった。


「高坂アンリ。そろそろ出発だ」

上の声に、高坂は一瞬寂しそうな顔をする。

しかしすぐに快活な笑顔に戻ると、「じゃあね」と与崎と灰田に手を振った。

「二人とも、仲良くね。

……それから、早く解放されるといいわね」

「ああ。高坂も、達者でな」

高坂は笑顔で頷き、宝物のように花束を抱きかかえる。

そしてそのまま、扉へと歩いていく。


上が扉に手をかけたとき、灰田が叫んだ。


「アンリ先輩!」


与崎は灰田に目を向ける。彼は目を潤ませながら、真剣な表情で言った。


「僕らって、また会えますよね!?」