「大丈夫だ。……自分以外のために願いを使った依頼人、だったか?
少なくとも俺が知る限りでは、そんなやつはいなかったと思う」
「あたしも今まではそうだったの。今回までは」
高坂は「でも今回の依頼人はね、違ったのよ」と声を弾ませた。
「小学校低学年くらいの男の子だったんだけど。その子あたしを見るなり、泣きながら友だちの病気を治してくれって頼んできたの。
そのためなら自分のゲーム機でも漫画でも、何でもあげるって」
「病気を治す? それってご法度じゃないのか?」
「命に関わる場合はね。でもそのお友だちの病気っていうのは、全然そんな重病じゃなかったの。
……なんと、ただの風邪だったのよ!」
高坂は思い出したのか、「フフッ」と小さく笑う。
「一回も病気したことない子が急に学校休んだから、死んじゃうんじゃないかって不安だったんですって。
もちろん叶えてあげたわ。軽い怪我とか病気なら治せるから」
「……。それって、まだ小さいから無邪気なだけなんじゃ……」
「それは確かにそうかもね」
高坂はあっさり認めた。
少なくとも俺が知る限りでは、そんなやつはいなかったと思う」
「あたしも今まではそうだったの。今回までは」
高坂は「でも今回の依頼人はね、違ったのよ」と声を弾ませた。
「小学校低学年くらいの男の子だったんだけど。その子あたしを見るなり、泣きながら友だちの病気を治してくれって頼んできたの。
そのためなら自分のゲーム機でも漫画でも、何でもあげるって」
「病気を治す? それってご法度じゃないのか?」
「命に関わる場合はね。でもそのお友だちの病気っていうのは、全然そんな重病じゃなかったの。
……なんと、ただの風邪だったのよ!」
高坂は思い出したのか、「フフッ」と小さく笑う。
「一回も病気したことない子が急に学校休んだから、死んじゃうんじゃないかって不安だったんですって。
もちろん叶えてあげたわ。軽い怪我とか病気なら治せるから」
「……。それって、まだ小さいから無邪気なだけなんじゃ……」
「それは確かにそうかもね」
高坂はあっさり認めた。

