落ちこぼれ悪魔の扱い方

その肩は、わなわなと震えている。


「後二日で、先輩いなくなっちゃうんすか?」

「そういうことになるわね」

灰田は目を見開く。

真っ黒な瞳の奥には、強い悲哀がにじんでいた。


「僕はまだ、先輩と一緒に……悪魔やっててもいいかなって、感じなんすけど」

途切れ途切れに灰田が言葉を紡ぐ。

高坂は「ありがとう」と場違いなお礼を言い、灰田を元気付けるように明るい笑顔を浮かべた。

「でも大丈夫。生まれ変わっても、きっと律君とひとみ君のことは忘れないわ」

「生まれ変わり? ははっ。そんなもの、本当にあるんすかね」


灰田の嘲笑を聞いて、高坂は凍りついたように動きを止める。

動揺したように、瞳が小刻みに揺れた。


「この先何があるかなんて、本当に分かんないっすよ。アンリ先輩の言うように転生するかもしれないし、存在ごと無くなるかもしれないし、はたまた地獄に落ちる可能性も……」

「灰田! 何で今そんな脅かすようなこと言うんだよ!」

与崎は居ても立ってもいられず、厳しい口調で灰田を咎めた。


「……。じゃ、ひとみ先輩は知ってるんすか? 悪魔の行く末」