落ちこぼれ悪魔の扱い方

与崎が立ち上がった勢いで、椅子が倒れた。


あーもう、床に傷が付く。


美弥は与崎を見た。

どうしても、視線が恨みがましげなものになってしまう。

「……ごめん、そんなに嫌ならいいや」

突き放すように言って、美弥は倒れた椅子を元に戻す。

そんな美弥を一瞥すると、与崎は慌てて「嫌、ってわけじゃないが」と取りなした。

「お前、本当変わってんな」

「おもしれー女ってこと?」

与崎は「正直面白いかどうかは微妙」と冷淡に返す。

美弥はとりあえず苦笑いした。

「まあ、夕飯くらい食べてってよ。そこに置いてあるじゃがいも取ってくれる?」

「ああ、これか?」

与崎は素直にも、テーブルの下に置いてあったバッグからじゃがいもの袋を取り出した。

しかし、美弥に手渡す寸前で「ん?」と言って手を止める。

「おい、お前」

「何もお前って言うことないでしょ。私の名前は美弥だってば」

「……。美弥。これ、どういうことだよ」