落ちこぼれ悪魔の扱い方

ギリギリだが、通れないほどではない。


これなら逃げられる。

俺ら、助かる!


魔界が見えてきた。

どうやら、出た先は広間の鏡のようだ。


与崎は魔界の景色へと手を伸ばす。

全身が鏡から抜けた瞬間、背後で破裂音が聞こえた。


「なっ……!?」


慌てて振り返ると、通ってきた鏡がバラバラになっていた。

ガラスは破片状に飛び散り、さっきまでいた大部屋を断片的に映し出している。


なんでこんなことに?


「俺が、無理矢理通ったせいか?」

ぼんやりと自問自答してから、与崎は我に返る。


こうしちゃいられねえ。

早く上に、このことを報告しなければ。


「……高坂、灰田。待ってろよ」

小さく呟いてから、与崎は上司のいる部屋へと駆け出していった。