落ちこぼれ悪魔の扱い方

灰田は「自信ないなあ」と困ったように頬を掻く。


「頑張ってね。あたしたちの命運がかかってるんだから」

「責任重大じゃないすか。やめてくださいよ、プレッシャーかけてくるの」

高坂が発破をかけると、灰田は迷惑そうに答えた。


「まあでも、やるだけのことはやってみますね。それでもしダメだったら……」

「失敗することなんて考えるな」

与崎はぴしゃりと言う。


「決行までは前向きでいろ。自分をいじめすぎるな」

「ちょっ、ひとみ君がそれ言う?」

高坂が噴き出し、クスクスと控えめに笑う。

灰田もつられるように少し笑った。

「ひとみ先輩、なんか最近アンリ先輩に似てきてません?」

「どこが」

「楽天家装ってるとこすかね」

皮肉のような言葉だが、灰田は悪びれずにさらっと言った。


「じゃー僕、明日に備えてもう寝ますね。おやすみなさい」

灰田は一方的に言うと、ゴロリと横になった。

本当に、春の天気のような男だ。


「……。あたしたちも寝ましょうか」

高坂はとりあえず、そう締めた。