落ちこぼれ悪魔の扱い方


続いて茶髪の悪魔が「じゃー、僕も」と手を上げる。

「灰田(りつ)っていいます。灰色の灰に田んぼの田、自立の律で、灰田律。

まだ悪魔になってから一ヶ月も経ってないんで、多分お二人の後輩っす」

そう言って、灰田もベールをめくった。


優しげな垂れ目の甘い目元に、何かを面白がっているかのように上がった口角。

シュッとした細い顎。

間違いなく、美形の部類に入る容姿だ。


与崎は急に自分の顔が恥ずかしくなった。


平々凡々の顔立ちに、火傷の傷痕。


この二人には、とてもじゃないが見せられない。


「……俺も、顔見せなきゃダメか?」

「ええ、もちろん」

高坂に言われたが、与崎は「でも……」と食い下がる。

「謎は残しといた方が面白いだろ?」

「何言ってんすか。僕らも見せたんですから、先輩のも見せてくださいよ」

呆れ顔の灰田にピシャッとやられ、与崎は渋々ベールをめくる。

しかし、二人の視線が右頬に集中しているような気がして与崎はすぐにベールを元に戻した。


「ちょっと。まだ全然見れてないわ」

「先輩、意外とシャイなんすねー。結構男前な顔つきしてましたけど」