落ちこぼれ悪魔の扱い方

彼女は声を弾ませたが、彼は「うーん、それは微妙っすね……」と煮え切らない返事をする。

「だって針金なんて見つからないじゃないすか。それに万が一手に入ったとしても、ピッキングしてるところカメラで見つかればアウトっすよ」

「それもそうね。……でも、針金っぽいものなら手に入るかもしれないわ」

彼女はそう言って、与崎に顔を向けた。

意味深な視線に、与崎は首をかしげる。

「あーそっか。この人、あの男のお気に入りっすよね」


そういうことか。


彼に言われ、与崎はようやく気が付いた。

「俺があいつに呼び出されたときに、鍵開けられそうなものを盗ってこいってことか?」

「ええ。お願いできるかしら?」

彼女に聞かれ、与崎は「いや、それは……」と口ごもる。


あの男の機嫌を損ねたら、一体どうなるのか分からない。

最悪、銀を使った拷問なんてこともあり得る。


与崎は銀の扉に目を向け、身震いした。

あんな激痛はもうごめんだ。


「大丈夫よ。何かあったら、あたしに唆されたってことにすればいいわ」