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最初の仕事は大失敗に終わったが、次は同じ過ちを繰り返さない。
人を不幸にするような願いは、叶えない。
与崎はそう心に決め、二番目の依頼人の前に姿を現した。
次なる依頼人は髪が短くがっちりした体格の、スポーツマン風の男子高校生。
「うわっ、マジかよ!? 本当だったのかこの魔術!」
そう無邪気にはしゃぐ男子高校生を見て、与崎は密かに安堵の息を吐いた。
おそらく、束縛や依存といった湿っぽい感情とは無縁の人間だろう。
彼のような快活な人間と関わるのは初めてだったが、学生時代に嫌というほど見ていたので人柄に予想はつく。
彼らの明るく楽しそうな日々を、詰襟の学生服を着た与崎は羨望をにじませた視線でよく遠巻きに見ていた。
こんな愉快な生活が送れたらと、何度も思った。
……ま、そんな人生、つくづく俺には無縁だったけどな。
『悪魔呼び出せたw』と投稿しようとする男子高校生を引き留めつつ、与崎は自分の人生を思い起こして自嘲的に笑った。

