落ちこぼれ悪魔の扱い方

インクで描いたようなまつ毛に縁取られた、二重瞼のぱっちりとした大きな目。

小さめで筋の通った主張しない鼻。

口角の上がった上品な唇。

個々のパーツは尖りすぎず一見穏やかそうだが、全体として見ると隙がなく、怖いくらい整っている。

柔和な緩やかさと近づきがたい艶麗な雰囲気を兼ね備えた、美神の彫刻を彷彿とさせる容姿。


それが、美弥の一番の特徴だ。


しかし美弥の内面は、良くも悪くも見た目に釣り合わなかった。


美弥は普通の子だった。

年相応の女の子らしく、喜怒哀楽の感情をはっきりその美しい顔に出す。


……いや、泣いているところを見たことがないから哀は出さないのかもしれないが。


とにかく思ったことや感じたことは素直に表現するし、からかいのような言動も多々見られる。

命を狙われている孤児だということを忘れさせてしまうような、どこにでもいる女子高生だった。

自分をよく見せようと嘘をついたことも、思えば見栄っ張りな普通の子とそう変わらない。